初期値効果
心理学における「初期値効果」とは?
初期値効果(ちょうきちはていこうか、Anchoring effect)とは、最初に提示された情報(アンカー)が、その後の判断や意思決定に大きな影響を与える心理現象です。
具体的には、以下のような例が挙げられます。
ある商品の値段を100円から200円に値上げされた場合と、1,000円から2,000円に値上げされた場合では、後者の方が値上げ幅が大きいにもかかわらず、前者の方が値上げを大きく感じる
宝くじで100円を当選した場合と、1,000円を当選した場合では、後者の方が当選確率が低いにもかかわらず、前者の方が喜びを大きく感じる
テストで90点を取った場合と、100点を取った場合では、後者の方が点数が高いにもかかわらず、前者の方が満足感を大きく感じる
初期値効果は、以下のような要因によって説明されています。
認知的節約: 人は思考の労力を節約しようとする傾向があり、最初に提示された情報をそのまま判断の基準として利用する
参照点: 人は判断をする際、参照点となる情報を必要とする
印象の強さ: 最初に提示された情報は、その後の情報よりも印象が強く残る
初期値効果は、マーケティング、広告、価格設定など様々な分野で活かされています。
マーケティングでは、新製品の発売時に高い値段を設定し、その後値下げすることで、消費者にお得な印象を与えたり、限定販売や期間限定セールなど、時間的制限を設けることで、初期値効果を利用して購買を促進することができます。
広告では、商品のメリットを強調するだけでなく、デメリットを提示することで、商品の価値を高く見せたり、競合商品との比較をすることで、初期値効果を利用して消費者の購買意欲を高めることができます。
価格設定では、商品の原価や競合商品の値段を考慮するだけでなく、消費者の心理を理解し、初期値効果を利用して最適な価格を設定することが重要です。
初期値効果を理解することは、自分自身の行動や他人の行動を理解し、より合理的な意思決定をする上で役立ちます。
参考URL
心理学用語集: アンカリング効果
https://en.wikipedia.org/wiki/Ring
【心理テクニック】アンカリング効果とは? 営業や説得で効果的に使うためのポイントを解説
ブレークイーブン効果の心理:人はなぜ損失を取り戻そうとするのか?ブレークイーブン効果の4つの法則とは?
【心理学】希少性の法則とは? 営業や説得で効果的に使うためのポイントを解説
https://www.kcsf.co.jp/contact/scarcity.html
【心理テクニック】フレーミング効果とは? 営業や説得で効果的に使うためのポイントを解説
https://www.youtube.com/watch?v=JosdX_v4L-U
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